アプローチとデッキテラスの植栽工事~木造住宅の現場

先日、竣工引き渡しを終えた能ヶ谷の家。竣工間際の植栽工事の様子を振り返ってみたいと思います。   

 

板塀や舗装などの外構工事が一通り終わった後、植栽工事が２日間にわたり行われました。

（写真：Shinya Ryusuke）

 

今回も庭乃持田園の持田さんにお願いしています。

 

（写真：Shinya Ryusuke）

 

出番を待つ植物たち。このお家のメインツリーともいえる高木はヤマボウシ、ハウチワカエデ、エゴノキ、カツラ、イロハモミジの５本で、いずれも３ｍ超の高さで用意しています。

 

 

高さ1.5ｍ程度の中木はダンコウバイ、トサミズキ、ヒュウガミズキ、ヤマモミジ、ガマズミ、ヤマツツジ、ドウダンツツジ、ブルーベリー、ソヨゴ、ハイノキ、ヒメシャリンバイ。この地域で無理なく育つ在来種から多種選定しており、季節ごとに新緑、紅葉や、様々な色の花や実が楽しめます。その他低木、地被類、ツタ類を含めると、このお家に植える植物の種類は45種類。設計段階からの打合せで、住まい手さん・持田さん・私の３者で相談しながら決めました。

 

石も庭の修景に大切な要素です。真鶴の赤ボサ石を用意してもらいました。吸水性があり、コケも生えやすい庭石です。

 

デッキテラス等の養生を済ませると、まずは地面をほぐします。

 

次にメインツリーとなる高木５本の位置から決めていきます。デッキテラスに４本、アプローチに１本を植えます。

 

メインツリーの位置は重要です。室内のダイニングテーブル部分からデッキテラスの見え方を私も確認しながら、微妙な位置を調整していきます。

（写真：Shinya Ryusuke）

 

ダイニングテーブルの置かれる位置からデッキテラスを見たところ。木製建具の割付ときれいにあうよう、高木の位置を決めました。

 

樹木は据え付ける向きによって見え方も随分と変わります。樹木ごとの枝ぶりを見ながら、隣同士の枝が干渉しないよう、据え付ける向きも決めていきます。そのあたりの微細な部分は庭師のセンスも活かされるところ。おおまかな方針を確認した後は、持田さんのセンスと集中力に期待して作業を見守ります。

 

地面を掘削し、土壌改良もしたうえで根鉢を据え付けます。

 

２日間の作業で植栽工事完了。板塀に囲われたデッキテラスとアプローチがぐっと潤いある空間に昇華しました。

 

 

 

（写真：Shinya Ryusuke）

 

室内の障子を閉めてみると、樹木の影がきれいに映っていました。

 

 

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