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阿久和の家(改修)-各部紹介4~造作ワゴンのパントリー収納とアイランドキッチン
戸建てリノベーション(改修)工事を行った阿久和の家のダイニング・キッチンについてご紹介いたします。
住まい手さんは料理づくりが大好きで、友人知人を招いてのホームパーティなども活発なご夫妻。キッチンは個室キッチンからアイランド形状のオープンキッチンに変更し、楽しくみんなで調理できる空間としました。
【改修前】個室キッチン
↓
【改修後】アイランド形状のオープンキッチン
シンク台のあるキッチン家具とダイニングテーブルは連続する形状としており、配膳の際に人とモノがスムーズに行き来できる長所があります。シンク台のあるキッチン家具とダイニングテーブルが連続していますので、全体を調理スペースとして使うこともできそうです。まさに「みんなで作りながら食べる」といったホームパーティにも適したプランともいえます。
それでは、キッチン・ダイニングのために製作した造作家具6点について、以下詳しくご紹介いたします。
(造作家具全般について共通ですが、新井アトリエで製作図を描き、家具本体は大工さんが製作、扉・抽斗・ワゴンなど可動部分は建具屋さんが製作するという体制で取り組んでいます。)
シンク台は幅1800mm×奥行950mmのサイズで、天板はステンレスバイブレーション仕上げです。
シンク下はゴミ箱などが置けるオープン収納スペースとしています。
オープンキッチンでは、カウンター上に常時モノが置かれると目立ってしまいますので、洗い物がなるべくカウンター上に出ないように、食洗器は60cm幅の大型タイプを採用しています。これだけの容量があれば、朝食から夕食まで家族全員の一日分の食器や調理器具をこの食洗器に入れておき、夜にまとめて一度で洗うことができます。ここで乾燥まで済ませられるので、朝おきたらここからカップボードにしまうだけ。シンク台の上が食器で散らかることは避けられます。
シンク台の奥行は950mmですが、シンク側で使っているのはそのうち600mm。残り350mm分は反対側から取り出せる収納棚としています。
ここにはリビング・ダイニングで使う書類等が収納できます。こういった収納があれば、ダイニングテーブルにいつも郵便物や書類が出しっぱなし・・ということもなくなりますね。
コンロ台はシンク台の奥にあります。このようなキッチン形状を「2列型キッチン」ともいいます。
コンロ台は幅1800mm×奥行600mmのサイズです。
天板はステンレスバイブレーション仕上げです。
コンロ下にはパイプ棚があり、鍋蓋やまな板など平たいものをまとめて収納できます。
下部の抽斗には伸縮式鍋立て(山崎実業 03840-5R2 towerシンク下伸縮鍋蓋&フライパンスタンド)を設置し、フライパン類を立てて保管しています。
コンロ左側の縦長の抽斗にはスライドストッカーを設置。醤油・みりん・料理酒などの調味料を入れています。
コンロ右側には2列×3段の抽斗。上段にはスパイスやカトラリー、
中段には布や袋類、
下段にはボウル・容器・ラップ類が収納されています。
カウンター奥の壁面はタイル仕上げ。タイルは住まい手奥さまが選んだ、名古屋モザイクの「ピュリティ」アイボリー色です。周囲の左官仕上げの壁・天井のホワイト色ともなじむ、やさしい色です。
タイル壁の部分には砂糖・塩などの瓶を飾れるような棚を1枚設置しました。2か所設置したハンガーレールには調理器具や食材を吊るすことができます。
上部には吊戸棚を設置しています。
ここには使用頻度が比較的低い調理器具類を収納しています。住まい手さんお手持ちの調理器具類を確認し、一番大きなホットプレートが入るよう奥行サイズを決めました。
コンロ上部はレンジフード。カバーは既製品を使わず、隣の吊戸棚と同じシナ仕上のハコに納めました。
カップボードはカウンター下に抽斗収納、上部に吊戸棚という構成です。カウンター上には電子レンジ・トースター・炊飯器等を設置しています。
カウンター奥にはちょっとした小棚も設置しました。コーヒー豆や茶葉を飾ることができます。
カウンター下には2列×3段の抽斗。
上段・中段には普段使う食器類を収納しています。ここは食洗器からも至近距離ですので、出し入れも楽かと思います。
下段には雑貨類を収納。高さのある抽斗なので、雑多なものも収納できます。
抽斗右側には開き戸収納。トレー類を収納できます。
吊戸棚にも食器類や雑貨を収納しています。
下段は手が届くので普段使いのものを収納し、中段・上段は台に乗ってアクセスする部分なので使用頻度の低いものを収納するという使い方になります。
カップボードの右側には冷蔵庫がありますが、その右側の隙間も収納に活用しています。
壁面に有孔シナベニヤを張り、フックを自在にとりつけ吊り収納として活用できるようにしています。
フックを差し込めるよう、有孔シナベニヤは下地の角材を用いて壁から浮かせて設置しています。
下部には犬の餌袋を保管。小さなスペースを立体的にうまく活用できました。
コンロ裏に生じた隙間スペースを活用して、食材を保管するパントリー収納を確保しました。ワゴン棚で出し入れできます。
ワゴン棚には各段バーを設け、収納物が振り落とされないよう配慮しています。
細々としたものは直接ワゴン棚に載せるのではなく、半透明のカゴ(無印良品 ポリプロピレンメイクボックス)にまとめてから載せるようにしています。このように、市販のカゴもうまく活用し、モノが保管しやすいしくみをつくっておくと整理・収納がスムーズにいきます。
ワゴン下部についている車はこんな形状です。
このパントリーのワゴン収納は住まい手さんから「とても使いやすい」と特に大好評でした。なかなか既製品ではこのようにピッタリはまる収納はありませんので、製作した甲斐がありました。改修設計ではこのような隙間スペースの活用が効果的ですね。
シンク台とダイニングテーブルが一体的なアイランド形状となりますので、ダイニングテーブルはシンク家具に合わせた幅で製作しました。大工さんによる製作です。天板はタモのはぎ板材、梁と柱はタモの集成材を使っています。
シンク台が高さ880mmなのに対してダイニングテーブルは高さ700mm。その段差の側面には照明スイッチとコンセントを設置しました(ティッシュボックスを置いている部分)。この位置にコンセントがあるとホットプレートを使う時やスマートフォンの充電などにも便利です。
ダイニングテーブルの奥の壁際にはコンロ台から連続するかたちでデスクを造りつけました。
家事や仕事、お子さんの勉強にも使えるスペースです。デスク天板下部には薄い抽斗を造作しました。
デスク奥の出窓部分には飾りつけが・・・雰囲気いいですね。
デスクの全幅は約2.6mですが、そのうち右側の約1m幅の部分は下部がワンちゃんスペースとなっています。ワンちゃんにとっても、家族団らんのすぐそばで居心地よいスペースになるかと思います。ここにはワンちゃんのケージと、ワンちゃん用品を入れる抽斗(無印良品のポリプロピレンクローゼットケース)を設置できるよう、寸法を決めました。
ワンちゃんスペース上部のデスクカウンター上には無印良品の「スタッキングチェスト・引出し」を設置。その上には飾り棚を2枚造り付けました。季節ごとの飾りつけが楽しみですね。
このように収納や水廻りの造作家具は住まい手さんの暮らしぶりを丹念にヒアリングしながら、持ち物や使い方に合った収納計画を入念に打合せし、細かな形状や寸法にもこだわって設計をまとめました。各部分は少しずつの変化でも、全体としては住み心地の大きな変化となる・・・そんな効果的な改修が実現できたように思います。
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24/08/17
24/08/11
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戸建てリノベーション(改修)工事を行った阿久和の家のダイニング・キッチンについてご紹介いたします。
住まい手さんは料理づくりが大好きで、友人知人を招いてのホームパーティなども活発なご夫妻。キッチンは個室キッチンからアイランド形状のオープンキッチンに変更し、楽しくみんなで調理できる空間としました。
【改修前】個室キッチン
↓
【改修後】アイランド形状のオープンキッチン
シンク台のあるキッチン家具とダイニングテーブルは連続する形状としており、配膳の際に人とモノがスムーズに行き来できる長所があります。シンク台のあるキッチン家具とダイニングテーブルが連続していますので、全体を調理スペースとして使うこともできそうです。まさに「みんなで作りながら食べる」といったホームパーティにも適したプランともいえます。
それでは、キッチン・ダイニングのために製作した造作家具6点について、以下詳しくご紹介いたします。
(造作家具全般について共通ですが、新井アトリエで製作図を描き、家具本体は大工さんが製作、扉・抽斗・ワゴンなど可動部分は建具屋さんが製作するという体制で取り組んでいます。)
<1>シンク台
シンク台は幅1800mm×奥行950mmのサイズで、天板はステンレスバイブレーション仕上げです。
シンク下はゴミ箱などが置けるオープン収納スペースとしています。
オープンキッチンでは、カウンター上に常時モノが置かれると目立ってしまいますので、洗い物がなるべくカウンター上に出ないように、食洗器は60cm幅の大型タイプを採用しています。これだけの容量があれば、朝食から夕食まで家族全員の一日分の食器や調理器具をこの食洗器に入れておき、夜にまとめて一度で洗うことができます。ここで乾燥まで済ませられるので、朝おきたらここからカップボードにしまうだけ。シンク台の上が食器で散らかることは避けられます。
シンク台の奥行は950mmですが、シンク側で使っているのはそのうち600mm。残り350mm分は反対側から取り出せる収納棚としています。
ここにはリビング・ダイニングで使う書類等が収納できます。こういった収納があれば、ダイニングテーブルにいつも郵便物や書類が出しっぱなし・・ということもなくなりますね。
<2>コンロ台
コンロ台はシンク台の奥にあります。このようなキッチン形状を「2列型キッチン」ともいいます。
コンロ台は幅1800mm×奥行600mmのサイズです。
天板はステンレスバイブレーション仕上げです。
コンロ下にはパイプ棚があり、鍋蓋やまな板など平たいものをまとめて収納できます。
下部の抽斗には伸縮式鍋立て(山崎実業 03840-5R2 towerシンク下伸縮鍋蓋&フライパンスタンド)を設置し、フライパン類を立てて保管しています。
コンロ左側の縦長の抽斗にはスライドストッカーを設置。醤油・みりん・料理酒などの調味料を入れています。
コンロ右側には2列×3段の抽斗。上段にはスパイスやカトラリー、
中段には布や袋類、
下段にはボウル・容器・ラップ類が収納されています。
カウンター奥の壁面はタイル仕上げ。タイルは住まい手奥さまが選んだ、名古屋モザイクの「ピュリティ」アイボリー色です。周囲の左官仕上げの壁・天井のホワイト色ともなじむ、やさしい色です。
タイル壁の部分には砂糖・塩などの瓶を飾れるような棚を1枚設置しました。2か所設置したハンガーレールには調理器具や食材を吊るすことができます。
上部には吊戸棚を設置しています。
ここには使用頻度が比較的低い調理器具類を収納しています。住まい手さんお手持ちの調理器具類を確認し、一番大きなホットプレートが入るよう奥行サイズを決めました。
コンロ上部はレンジフード。カバーは既製品を使わず、隣の吊戸棚と同じシナ仕上のハコに納めました。
<3>カップボード
カップボードはカウンター下に抽斗収納、上部に吊戸棚という構成です。カウンター上には電子レンジ・トースター・炊飯器等を設置しています。
カウンター奥にはちょっとした小棚も設置しました。コーヒー豆や茶葉を飾ることができます。
カウンター下には2列×3段の抽斗。
上段・中段には普段使う食器類を収納しています。ここは食洗器からも至近距離ですので、出し入れも楽かと思います。
下段には雑貨類を収納。高さのある抽斗なので、雑多なものも収納できます。
抽斗右側には開き戸収納。トレー類を収納できます。
吊戸棚にも食器類や雑貨を収納しています。
下段は手が届くので普段使いのものを収納し、中段・上段は台に乗ってアクセスする部分なので使用頻度の低いものを収納するという使い方になります。
カップボードの右側には冷蔵庫がありますが、その右側の隙間も収納に活用しています。
壁面に有孔シナベニヤを張り、フックを自在にとりつけ吊り収納として活用できるようにしています。
フックを差し込めるよう、有孔シナベニヤは下地の角材を用いて壁から浮かせて設置しています。
下部には犬の餌袋を保管。小さなスペースを立体的にうまく活用できました。
<4>パントリー収納
コンロ裏に生じた隙間スペースを活用して、食材を保管するパントリー収納を確保しました。ワゴン棚で出し入れできます。
ワゴン棚には各段バーを設け、収納物が振り落とされないよう配慮しています。
細々としたものは直接ワゴン棚に載せるのではなく、半透明のカゴ(無印良品 ポリプロピレンメイクボックス)にまとめてから載せるようにしています。このように、市販のカゴもうまく活用し、モノが保管しやすいしくみをつくっておくと整理・収納がスムーズにいきます。
ワゴン下部についている車はこんな形状です。
このパントリーのワゴン収納は住まい手さんから「とても使いやすい」と特に大好評でした。なかなか既製品ではこのようにピッタリはまる収納はありませんので、製作した甲斐がありました。改修設計ではこのような隙間スペースの活用が効果的ですね。
<5>ダイニングテーブル
シンク台とダイニングテーブルが一体的なアイランド形状となりますので、ダイニングテーブルはシンク家具に合わせた幅で製作しました。大工さんによる製作です。天板はタモのはぎ板材、梁と柱はタモの集成材を使っています。
シンク台が高さ880mmなのに対してダイニングテーブルは高さ700mm。その段差の側面には照明スイッチとコンセントを設置しました(ティッシュボックスを置いている部分)。この位置にコンセントがあるとホットプレートを使う時やスマートフォンの充電などにも便利です。
<6>デスク
ダイニングテーブルの奥の壁際にはコンロ台から連続するかたちでデスクを造りつけました。
家事や仕事、お子さんの勉強にも使えるスペースです。デスク天板下部には薄い抽斗を造作しました。
デスク奥の出窓部分には飾りつけが・・・雰囲気いいですね。
デスクの全幅は約2.6mですが、そのうち右側の約1m幅の部分は下部がワンちゃんスペースとなっています。ワンちゃんにとっても、家族団らんのすぐそばで居心地よいスペースになるかと思います。ここにはワンちゃんのケージと、ワンちゃん用品を入れる抽斗(無印良品のポリプロピレンクローゼットケース)を設置できるよう、寸法を決めました。
ワンちゃんスペース上部のデスクカウンター上には無印良品の「スタッキングチェスト・引出し」を設置。その上には飾り棚を2枚造り付けました。季節ごとの飾りつけが楽しみですね。
<まとめ>
このように収納や水廻りの造作家具は住まい手さんの暮らしぶりを丹念にヒアリングしながら、持ち物や使い方に合った収納計画を入念に打合せし、細かな形状や寸法にもこだわって設計をまとめました。各部分は少しずつの変化でも、全体としては住み心地の大きな変化となる・・・そんな効果的な改修が実現できたように思います。
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阿久和の家(改修)-全体紹介~アイランド形状のダイニング・キッチンからデッキテラスまでの一体感が楽しい家
阿久和の家(改修)-各部紹介1~板塀設置でプライバシーを確保したデッキテラス
阿久和の家(改修)-各部紹介2~壁一面に造作収納を設けた玄関
阿久和の家(改修)-各部紹介3~ワゴン収納付きTVボードをコーナーに設置したリビング
阿久和の家(改修)-各部紹介4~造作ワゴンのパントリー収納とアイランドキッチン【本ブログ】
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阿久和の家(改修)-戸建てリノベーションの耐震補強と工事工程の紹介
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定休日 不定休