能ヶ谷の家-各部紹介６～本棚のあるリビング階段

階段は上下階を行き来する動線空間ですが、それを単なる動線空間として切り離してしまうのではなく、周囲の空間の一部として取り込むことで、暮らしのシーンに、空間の広がりに活用することができます。リビング（居間）に隣接して階段を設けた、いわゆる「リビング階段」の事例として、能ヶ谷の家の階段廻りをご紹介します。

 

 

１階の居間の北側に、スタディコーナーから連続するかたちで階段が始まります。

 

この階段はリビング（居間）に隣接しているため、下から１ｍ高さまでは柵を設置せず、居間側にオープンなつくりとしました。「パーティなどで友人・知人が大勢遊びに来た時、子供たちがこの階段に座りながら思い思いのことをして過ごす・・・」そんなシーンを思い描いたからです。

 

 

階段を上がっていくと、折り返し部分正面の壁に本棚が造り付けられています。階段の途中に本棚があることで、階段全体が読書スペースの雰囲気にもなってきます。

 

リビング階段の利点は、２階から１階に下りてくるときのワクワク感にもあります。１段ずつ下りてくるにつれて、居間（リビング）の光景が広がってきて・・・

 

 

やがてデッキテラスのある庭が見えてきます。

 

この敷地の北側には生産緑地の豊かな緑があり樹高20ｍを超す大樹もあります。

（↓木々の向こう側がこの家の敷地）

 

階段を上がるにつれて、北側に窓がひとつ、またひとつと現れ、生産緑地の豊かな緑と広い空が視界に広がってきます。

 

 

 

隣家と視線が交錯しないよう配慮しながら北側にも視線の抜ける窓を配すことで、南北双方に豊かな緑と広い空が見渡せる開放感ある住まいを実現できました。

 

階段で２階まで上がると、諸室をつなぐホール空間となっています。階段上部を空間の一部にとりこんだ広がりあるホール空間からは、北側の窓越しに生産緑地の緑を望むことができます。

 

 

 

 

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